
第2章 解析資料* 2.1 波浪観測資料 日本沿岸の波浪観測資料として、気象庁の沿岸波浪観測所11地点及び港湾局の沿岸波浪観測所(NOWPHAS)44地点のデータを収集した。データの収集期間は、観測開始から1994年12月までである(平成7年度報告書巻末資料参照)。 観測時間間隔は港湾局観測所については、2時間毎(JST;0,2,4、……、22時)であり、気象庁観測所は当初は3時間毎(JST;3,6,9、……、24時)であったが、その後、毎時観測に移行した。観測期間途中の観測時間間隔の変更は、統計解析に影響を与えるので、気象庁のデータは全て3時間間隔で処理した。異常データの除去については、気象庁観測データについては、障害情報7以上を異常データとして欠測とした。一方、港湾局のデータについては特別な処理は施さない。 外洋の波浪観測資料として、気象庁の波浪ブイ6地点及びNOAAの波浪ブイ5地点のデータを収集した。NOAAのデータについては百数十地点の中から代表的な5地点を選んで整理した。データの収集期間は、観測開始から1994年12月までである。 観測時間間隔は、気象庁のブイは3時間毎(GMT;0,3,6、……、21時)であるが、風速が35ノット以上になると毎時観測に移行する。NOAAのブイは1時間毎である。統計解析ではNOAAは1時間間隔、気象庁は3時間間隔で処理した。異常データの除去については特別な処理は施さなかったが、波高が20m以上、周期が20sec以上は欠測扱いとした。また、1990年8月1日O時(GMT)以前の気象庁のブイデータの波高は平均波高で表されているため、1.6倍することで有義波高に変換した。ブイによる観測データは、波高については実用上問題は無いが、周期に関しては低波高時あるいは高周波の波浪に関しては、固有振動数あるいは観測方法の理由により観測精度が落ちる場合があるので、統計結果の解釈には注意、が必要である。 これらの観測位置図を図2.1と2.2に示す。 *)執筆者 岡田弘三、宇都宮好博 前ページ 目次へ 次ページ
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